QUU
ERIKO OKOSHI 2011年の卓上カレンダー 3月のイラスト。

QUU=クー。猫のクー。
私の住むエリアの地域猫。
でも、だいたいご飯はウチで食べていたし、
だいたいうちの庭にいたし、
私が帰ってくる途中、坂降りたとこまでいつも迎えにきていたし、
出かけるときは自分のテリトリーまでは見送ってくれていたし、
私が庭仕事をしていると、「撫でて、撫でて」と
ゴスゴス頭を私になすりつけてくるし、
あまり無視するとやきもちをやいて攻撃してきたり、
夏はサンダルで出歩くと、必ず足の指の爪をザーラザーラと舐めてくるし、
雨が降ってくると家の外から「にゃーお?にゃーお?(雨だけど?洗濯物出てるけど?)」(←勝手な訳)
と言って教えてくれたり、
特に雨の日はずっと、「にゃーお、にゃーお」といって、
たぶん、寂しかったんだと思う。

台風のような雨の日に、隣の家の物置の下に捨てられていて、
ビクビクしながら他の猫の残りご飯を食べて繋いで一生懸命生きていた。
それがクーでした。もう八年くらい経つのか・・・。

いつのまにか私になついて、うちの家族のようになって、

最後は、3日間姿を見なくなった後、
真夜中に、片足の骨の一部が見えてる状態で、屋根の上から落ちてきて、
フラフラしながら最後の挨拶にきてくれた。
何か、工事の重機のようなものに巻き込まれてしまったような感じだった。

家のウメの木の根元にうずくまって、そこに決めてもう自分からは動かなかった。
でも、「クー」と 私が呼ぶと 
かろうじて目を開けて、「にゃあ」と 答えてくれた。
また私が 「クー」と呼ぶと「にゃあ」と答えてくれた。
私達は何回か、それを繰り返して、
いつものように私はクーの頭を撫でると いつものような気持ちよさそうな顔をした。
クーの体は温かかった。

それから数時間後、クーは亡くなりました。
2010年の1月最後の日のことでした。

クーは自分のことを、猫と思っていない猫でした。
たくさん私に話しかけてくれて、
ずっと、私の傍にいてくれた。




クーに会いたい。



2010.11 ERIKO